知らない番号からの電話には出るべき?

2021年10月、コロラド州でハイキング中に、24時間道に迷っていた男性は、レスキュー隊からの繰り返しの着信を無視しました。知らない番号からの着信だったからです。男性は、テキストも音声メールも無視しました。 

一見おかしなことのように聞こえますが、彼が電話を無視していた理由は理解できます。ほとんどの場合、見知らぬ番号からの電話は、自動音声電話や電話勧誘、詐欺などの迷惑電話だからです。

男性は、出発から1日後、自力で自分の宿に帰ってきました。

知らない番号からの電話には出るべき?

端的に言えば、出るべきではありません。

知らない番号からの電話は有害かも知れません。まず、詐欺を仕掛ける電話はたくさんあります。電話で詐欺に遭わないための最も確実な方法は、そういった電話に出ないことです。

あなたがもし、詐欺に対する意識が高く、騙されないとしても、知らない電話を無視するべき理由はもう一つあります。自動音声電話(人間ではなく機械が自動的にかける電話)は、単に番号が利用中であるかどうかを確認するためのものであることもあります。電話に出ることで、あなたの番号が有効であることを知らせることになります。そうなると理論上、詐欺や迷惑電話の被害が増えることになります。 

また、ターゲットになった人に、とりそびれた電話にかけ直させることで、不用意に高額な海外電話をかけさせるというタイプの詐欺もあります。米国の連邦通信委員会も、この手の詐欺に警告をし、知らない番号からの電話に出たりかけ直さないようにアドバイスを出しています。

とはいえ、「電話に出るかどうかは関係ない」という研究もあります。ノースカロライナイ州立大学で行われた自動音声電話に関する調査結果によると、電話に出ても出なくても、1週間のロボコールの量は調査期間中一定であることがわかったそうです。

しかし、ExpressVPNのサイバーセキュリティ責任者であるAaron Eによれば、詐欺電話に出た場合にプライバシーや個人情報が危険にさらされるかというと、その可能性は極めて低いとのことです。 「主要な公共電話網を使った電話に出るだけなら、詐欺師が文字通り携帯電話会社と取引していない限り、居場所は漏洩しないはずです」と彼は言います。 

知らない番号からの電話がきたらどうするか

まず、スマホの中には、迷惑電話の可能性を検知する技術が搭載されており、着信時にそのように表示されるものがあります。最もシンプルな方法は「出ない」ことです。

しかし、知らない番号からかかってきた正当な電話をどうしても逃したくない場合もあるかも知れません。

ここでは、知らない番号からの着信に対応するその他の方法をご紹介します。

1. 国番号に注意する

海外からの電話がかかってくる予定がない限り、国番号のついた電話には出ないようにしましょう。これらは詐欺の可能性が高いです。

2. 電話に出ても、話さずに待つ

次に知らない番号から電話がかかってきたら、しばらく黙ってみましょう。ほとんどの自動音声電話は、電話に出たらすぐに「話す」わけではありません。保留中のように音楽が流れるものもあります。そのまま電話を切りましょう。 

また、「聞こえますか?」と聞くことによって、「はい」と返答する声を録音しようとする詐欺電話にも注意しましょう。目的は、あなたの承認の声を違法行為に使うことです。

3. 常識を働かせる

ハイキングで迷った場合は?電話に出ましょう!ハイキングでの迷子事件の事後処理について、レスキュー隊はこう言っています。「旅日程を超過し、知らない番号から繰り返し電話がかかってくるようになったら、電話に出てください。」

 

道に迷っても電話に出なかった男性は、あわや遭難という大事態にもなり得たでしょう。状況を見極めて、知らない番号からの電話に出るか出ないか、正しい判断ができるようにしておきたいものです。

 

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